「著作権法違反」容疑による逮捕?「データを不正に改ざんできるツールを販売」?
パズドラで「著作権法違反」容疑による逮捕がありましたね。
でも、なぜ著作権法違反なのか?
「ゲームデータを不正に改ざん」する行為がだめなのか?
それともツールを販売して利益を得たからなのか?
事例1「ときメモ」
過去の事例で、「ときめきメモリアルメモリーカード事件 - Wikipedia」がよく引用されています。
改ざんしたセーブデータを販売したことが、なぜ著作権の侵害に当たるのかというと、このゲームにはストーリーがあり「映画の著作物」に当たるとし、著作物の「同一性保持権」を侵害しているということらしい。
まあ、Wikipediaにある判決文のPDFがあるので読んでみて欲しい。結構面白い。パラメーターが云々や、藤崎詩織から愛の告白を受けることができるか否かなどなど。
そして、かなり無理矢理な感じを受けます。それ言ってしまうと、攻略本も攻略サイトもアウトになるんじゃない?って表現もあるので。
要するに、俺らのゲームタイトルを勝手に利用して利益を出したのだから、その売上から数パーセントを正規のキャラクター使用料として支払えということ。
それを通すために、ゲームを小説や映画と捉え、さらに小説や映画にはない「インタラクティブ性」や「ゲームバランス」なども著作物とし、大変なことになっている。
もっと法律をしっかりとしないとダメなのでは?
事例2「三国志Ⅲ」
他の事例では、「三國志III事件 - Wikipedia」というものもあり、こちらは著作権侵害は認められませんでした。
今回のパズドラは、どちらかと言うとこちらの事例のほうが近いように思えます。
なぜなら、こちらの事例も「ゲームデータ改造ツールを販売」ですので。
この事例では、「ときメモ」では根拠になったパラメーターによるキャラクターのストーリー性は認められず、同一性保持権の侵害になりませんでした。
また、「静止画像が圧倒的に多い」ということも考慮されていました。w
チートは合法?
事例2の判決は、改変結果を不特定多数人に公表しない前提でチートを行うのは合法という考えの根拠になっているそうです。
個人で楽しむ分には、まあいいのでは?とは思いますが。
しかし、オンラインゲームとなるとどうなるのだろうか?
まあ、月額使用料のあるゲームでなければ、チート自体は直ちに損害を与える行為ではないとは思いますが。
しかし、チートを公表することは、損害を与える行為につながるでしょう。(アイテム課金など何も無ければ、何も損害はないでしょうけどね。)
なぜ逮捕?
多分、いきなり逮捕ではなかったでしょう。いくら問題がある県警だとしても。
やはり、著作者(この場合はガンホーという会社)からの、再三の警告があったのではないでしょうか。
それにしても、今回のガンホーの情報の出し方が、ちょっと引っかかるものがあります。
出した情報には、『このような不正ツールを実際に使う行為も、ゲーム内のみの措置にとどまらず、本件同様、「著作権法違反」の罪に問われる可能性があります』とあります。
「警告もなしに、いきなり逮捕だよ」と暗に示しているようで不誠実ではないでしょうか?
先週書いた、脱獄記事のアクセス数がかなりあったことや、お金の無い学生がターゲットであるゲームということを考えると、チートに手をだした人はかなりいるはず。
今は、夜も眠れない時期を過ごしているかもしれませんよ。(自業自得というものですけど。w)
ターゲットであるお客様を脅す前に、システムを向上させるとか、することはいくらでもあるのではないですか?
あと、話しはちょっと違いますが、「著作権法違反」を強調していると、ファンサイトが閉鎖し、結果的に自分の首を締めることにもなってしまうかもよ。
いろいろと思うところはありますが、今回はこの辺で。